Sweet
ヒョーゴは己の手を特に如何と思ったことは無い。
唯、刀を持ち、刀を振るい、刀で敵を斬れさえすれば好いだけ。
短く切りそろえた爪も、肉刺が出来ては幾度も潰れ硬くなった掌の皮膚も、剣だこの出来た指も、骨ばって傷跡ばかりが残る手の甲も全てその為のものだ。
いくら爪を磨き、色で染め、飾ったとしても到底美しいとは思えない。
其の手を。
酷く大切で愛おしいものに触れているような仕種でキュウゾウは捕えた。
見せ付けるように、かり、と指の関節に歯を立てられてヒョーゴは密かに息を詰めた。
「…キュウゾウ」
如何考えても女のものとは違う、刀を握る為だけの節くれ立った武骨な指を何が楽しいのかこの男はひどく執拗に弄ぶ。
染めた爪先を甘く噛み、指先を舐め、其の儘喉奥まで指を呑み込まれる光景に別のものを連想し、ヒョーゴは軽く眉根を寄せた。
生温かく濡れる感触が更に其の感覚を増幅させる。
唯、手に、指に触れられているだけだというのに。
暖かな吐息が皮膚に触れるだけでも過敏に反応しかけて、ヒョーゴは歯を噛み締めた。
柔らかな指の股を念入りにざらりとした舌で愛撫され、腰に熱が溜まる。
ぴちゃり、とわざと水音を立てられ、聴覚まで犯されているような感覚にヒョーゴは陥った。
「もう…止せ…っ」
掠れた声音で呟き、堪りかねて指をキュウゾウの口の中から引き出すと、つぅと酷く淫猥に唾液が糸を引く。
上気した顔を見られないように顔を背けたヒョーゴにキュウゾウは音を立てずに顔を近づけ。
其の耳朶を柔く食んだ。
「っぁ!」
びくりと身体を震わせ、小さく声を上げたヒョーゴにキュウゾウは含み笑う。
金属で出来た耳飾りをかちりと歯で噛む音にさえ反応する其の敏感さを他の誰が知ろう。
耳骨を舌でねろりと舐ると、は、と短くヒョーゴの息が弾んだ。
無意識にか、縋るものを求めて手がキュウゾウの胸元を掴む。
「…ヒョーゴ」
吐息のように耳元で名を囁くと。
「…莫迦めっ」
聞き慣れた言葉と共に甘い唇で口を塞がれた。
お粗末!
「3 CHORDS」の松本イセタ様宅の絵茶でご一緒した時に当方が衝動的に書き散らしたモノにイセタ様と「kaiha」のおたま様がなんと画を付けてくださいまして…!!
あの至福を当方一生忘れませぬ!!!
しかも、当方が此れをUPするに当たって、お二人とも寛容なことに其の画の掲載も快く許可して下さいました。うふふふふっ、その節は允にお有難う御座いましたァ!!なんて私は幸せモノなので御座いましょう…!
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